飲食店の破産
1 飲食店は破産が多い業態
会社や個人事業者の破産の相談では、飲食店は最もよくある業態の一つです。
参入障壁が低くて事業者数(店舗数)が多いのもあるでしょうが、開業時に店舗の設備投資が多額になりやすいこと、仕入代や人件費等の運転資金が必要な理由が説明しやすく安易に融資を受けがちであることも破産が多い要因かもしれません。
2 店舗の明渡しの困難さ
飲食店の破産の特徴として、店舗を明け渡すのが困難なケースが多いです。
開業する際に、内装を変更したり様々な厨房機器や椅子・机類を入れることが多いですから、賃借物件の場合に全部撤去するには多額の費用がかかります。
また、リースの厨房機器類が多いため、リース物件を適切にリース会社に返還しないと、他人の物を捨てたことになり、損害賠償や刑事罰の対象になりかねません。
3 アルバイト従業員が多い
小さな店舗でも、従業員数が多いのが特徴です。
接客や調理のためのアルバイトが人数としては多いので、給料が払い切れない場合は、未払賃金立替払い制度の利用を進める必要があります。
4 在庫の処理
飲食店の在庫は、酒類や食品が多いでしょうが、独特の処理の難しさがあります。
会社破産では、破産管財人という第三者的な立場の弁護士が会社の財産をお金に換えるのが原則なので、破産管財人がつくまで在庫を放置しておくことも他の業態では多いです。
ただ、飲食店では電気が止まることで在庫の腐敗が進むおそれがある一方で、売れるかもしれないものを捨ててしまうのは破産法上問題になることもあります。
5 会社破産に詳しい弁護士に相談を
飲食店を経営する会社の破産を検討されている場合、少なくとも会社の破産に詳しい弁護士で、従業員や店舗の明渡し等も対応可能なマンパワーを備えた弁護士に依頼しないと、突然閉店することによる混乱がおきがちです。
早めに相談することで、混乱を最小限におさえて迷惑がかる先も減ることがありますので、会社破産に詳しい弁護士をたずねてみるのがよいでしょう。

























